筋トレをしていなくてもタンパク質は必要?
どーも
クエルポの中島です。
【筋トレをしていなくてもタンパク質は必要?】について配信していきます。
1タンパク質の最低摂取ライン
前回の配信では筋肉をつけるためには筋トレだけでは駄目で、筋トレ後にタンパク質をしっかり取らないといけないというお話をさせて頂きました。
今回は具体的にどの程度のタンパク質をどのタイミングで取るのがいいのかをご説明できればと思います。
まず、ダイエッターの方は1食あたり体重×0.3gを最低ラインとしてタンパク質を取っていただく事を推奨します。
体重60kgの人は60kg×0.3g=18gのタンパク質を少なくとも1食でとる計算になります。
基本は朝、昼、おやつ、夕食の×4回で取ってもらいます。
そして、トレーニング後24時間は1食あたり体重×0.4gのタンパク質を4回に分けて最低ラインとして取れるといいかと思います。
トレーニング後にステーキ1kgとか大量のタンパク質を食べて筋肉がついた気になって満足している人がいますが、タンパク質の吸収量と合成量には上限があるので注意が必要です。
また、タンパク質の質にも注目していくと、ロイシンという必須アミノ酸が多く含まれているタンパク質ほど筋肉がつきやすいということがわかっています。
なぜ数多くあるアミノ酸の中でロイシンが筋合成に最も重要か?
それは、ロイシンがすい臓に直接働きかけてインスリンを分泌させます。インスリンは同化ホルモンで筋肉を合成させる強い作用があります。
ただロイシンだけを取っていればいいという問題ではなく、必須アミノ酸の中に適量のロイシンが含まれていることが理想です。
具体的な数値としては、
1食で必須アミノ酸10g、ロイシン2gを含むタンパク質をとることが推奨されています。
ロイシンが多く含まれている食材は
・レバー
・牛赤身
・鶏むね
・アジ
・タラ
・マグロ
などの動物性タンパク質です。
ですので、特にトレーニング後は動物性のタンパク質を意識して取れるといいかと思います。
まとめると、
トレーニング後24時間はロイシンを多く含む動物性タンパク質を少なくとも
0.4g/kg×4食で取りましょう。
トレーニングをしていない日でも筋肉量を維持させるために
0.3g/kg×4食で取れるといいかと思います。
手軽に取れる高品質のタンパクはプロテインのドリンクです。
「プロテイン飲みたいけど、種類が沢山あって何飲めばいいかわからない」なんて人はご連絡下さい。アドバイスさせていただきます。
2 プロテインは太る?
「代謝を上げるためにはタンパク質を取りなさい。」
と、よく言われます。
一方で
「プロテインを飲むと太る」
とも言われます。
一体どっちが正しいのでしょうか?
食材からのタンパク質やプロテインは筋トレをしている人が摂るものというイメージが強いかと思います。
ただ、身体を動かしていない人でも、効率的に痩せたければタンパク質は多めに摂らなければなりません。
ですので、「プロテインを飲むと太る」は間違いです。
トレーニングをしていなくても積極的に飲むべき理由があります。(トレーニングしていれば尚更飲むべし)
なぜか?
理由は主に3つあります。
1つ目は筋肉は常に合成と分解を繰り返しているからです。
どうゆうことでしょうか?
筋肉をはじめとする全ての細胞は日々死んでは生みだされてを繰り返しているのです。
つまり、筋肉の材料であるタンパク質が足りないと、死ぬ細胞>生まれる細胞になってしまい、筋肉量の減少を招いてしまうのです。
筋肉量の減少は基礎代謝の低下です。
筋肉が主に体の体温を高めて、高い免疫力を維持してくれています。
タンパク質を定期的に摂らないと、どんどん太りやすく&痩せにくい体になってしまうのです。
ダイエット中は基本的に体脂肪:筋肉量=3:1の割合で体重が落ちていきます。
しかしタンパク質を多めの食事にすることでダイエット中でも筋肉量が維持できることが分かっています。
こんな実験をご紹介します。
肥満者を対象に14日のカロリー制限のダイエットを行いました。(トレーニング無し)
1つ目のグループは
昼前と夕食前のおやつに1日2回のタンパク質をホエイタンパク(乳清=牛乳から脂肪分や固形物を取り除いた水溶性のタンパク質)の27gで摂取しました。
2つ目のグループは
昼前と夕食前のおやつに1日2回のタンパク質をソイタンパク(大豆)の27gで摂取しました。
3つ目のグループは
同じカロリーの炭水化物をサプリメントを1日2回摂取しました。
3グループ共に同程度の体重の減少は認められましたが、その体組成に大きな違いが見られました。
1つ目と2つ目のグループは筋タンパク質は合成に傾き筋肉量は維持することができました。
ただ、炭水化物を取った3つ目のグループは筋タンパク質が分解に傾いてしまっていたのです。
また、1つ目と2つ目を比較するとホエイタンパク質を多く取ったグループの方がソイタンパクのグループよりも高いタンパク質の合成率を示したのです。
つまり、ダイエット中はカロリーを制限すれば、(食べなければ)痩せますが、タンパク質をしっかりとらないと代謝が下がり、すぐにリバウンドしてしまいます。
ということがわかる実験でした。
今日はダイエット中にタンパク質をとるべき理由の1つ目をご紹介致しました。
是非ダイエッターのあなたは今日からタンパク質を多めに意識していただければと思います。
タンパク質を取らなければならない理由の
2つ目は
タンパク質を取ること自体が代謝を高める一つだからです。
どうゆうことでしょうか?
食事の最中や食後に体がポカポカしてくると感じることはありませんか?
これはタンパク質の食事を取ることで熱が発生しているからです。
噛むこと、消化すること、腸が動くこと、吸収すること、排便すること。
これらは全て体の中のエネルギーを使って機能しているのです。
タンパク質はこのエネルギーの消費が高いのです。
タンパク質は30%ものエネルギーを消費することがわかっています。
ちなみに脂質は4%。糖質は6%。
つまり、100kcalのタンパク質を取っても30kcalは消化の過程で消費されて、70kcalしか摂取カロリーとして吸収されないということです。
タンパク質豊富な食事をすることで代謝が高まります。
ですので、
・冷え性の人
・代謝を高めたい人
・ダイエットでリバウンドを繰り返す人
はタンパク質を多めに摂取することをお勧めします。
3つ目の理由は
タンパク質は食欲自体を抑えてくれる最適な食材だからです。
食欲を抑えられればダイエットは必ず成功するでしょう。
ある実験をご紹介します。
これはタンパク質と炭水化物で得られる満腹感の違いを調べた実験です。
3つのドリンク(カロリーは全て450kcal)を用意します。
1つ目のドリンク
タンパク質71.5%、炭水化物9.5%、脂質19.2%
2つ目のドリンク
タンパク質35.7%、炭水化物35.1%、脂質9.6%
3つ目のドリンク
タンパク質0%、炭水化物99%、脂質0%
このドリンクをお昼代わりに食べていただき、その後4.5時間後にバイキング形式で好きなだけ食べてよい夕食が提供されました。
そこでの食事量をチェックして3つのドリングを比較しました。
結果は
ドリンク1が950kcal
ドリンク2が1050kcal
ドリンク3が1240kcal
でした。
つまりお昼のタンパク質摂取が夕食の量を抑えることに繋がったのです。
同じカロリーであれば炭水化物よりもタンパク質の方が満腹感に繋がり、その後の食事の量を抑えられることがわかっています。
タンパク質は筋肉の材料になるだけでなく、空腹感も抑えてくれるので食欲対策にもなります。
今の食事で空腹感を感じている人は今よりタンパク質を多めに取ってみてください。
減量中にタンパク質を取るべき理由3つをまとめていきます。
1つ目が
リバウンドしない太りにくい身体を作るから
2つ目が
代謝を高めるから
3つ目が
食欲を抑えてくれるから
でした。
3タンパク質の摂取量とタイミング
続いて、タンパク質の摂取量とタイミングです。
目標摂取量は人によって異なるので、一概には言えません。
ただ、タンパク質の摂取タイミングに関しては一貫したアドバイスができるかと思います。
それは
・毎食欠かさずタンパク質を取る
・15時のおやつは高タンパクな物を
・一度に大量にタンパク質を取っても意味なし
この3つを頭に入れておけば間違い無いかと思います。
ダイエット中のタンパク質摂取が筋肉量を維持して後々のリバウンドを防ぎます。
これらの理由も軽くご説明しておきます。
・毎食タンパク質を取る→筋肉は常に分解されているので、4時間おきに筋肉の材料となるタンパク質を補給するのがマスト
・15時のおやつは高タンパクな物を→お昼食から晩食にかけて時間が空いてしまうため。(体脂肪が標準の人で筋トレを行なっているダイエッターは夜食もプロテインドリンクを飲みましょう)
・一度に大量にタンパク質を取っても意味なし→最近の研究ではタンパク質の吸収&合成量には限界があることがわかっています。
一般の方であれば一食あたり20g〜25gが上限値だと言われています。(ただ、筋肉量が高い人で全身のトレーニング後では40g /食でも合成優位)
また、高齢者の方はタンパク質の合成が阻害される傾向にあるので(高齢者ほどタンパク質合成抵抗性が高い)、成人の方より多くのタンパク質を取る必要があります。
つまり、
「断食ダイエット」や「りんごダイエット」などでは、一時的に
摂取カロリー<消費カロリーになるので体重は落ちますが、その中身は殆どが筋肉量の減少によるものです。
つまり非科学的なダイエットで自ら太りやすい身体を作り上げてしまっています。
こんな人は一年以内に必ずと言っていいほどリバウンドしてしまいます。
減量中でも取るべきものはしっかり取って正しい方向に進んで成果を出していきましょう。
以上【筋トレをしていなくてもタンパク質は必要?】の回答は「勿論必要」でした。